水害・地震などの災害時の避難は、人間だけでも大変です。
ましてや猫を連れての避難となると、日ごろからの準備や心構えがないと、どうしていいかとっさに判断できず右往左往してしまいます。
この記事では、猫の災害避難時に持っていく物と日ごろから備えておくべき物を、環境省のガイドラインを参考にまとめました。
災害はいつ起こるかわかりませんし、起こってからでは遅いです。
いざという時のために、しっかり準備シミュレーションしておきましょう。
- 災害避難時の猫用避難グッズを知りたい
- 猫の災害への備えについて知りたい
- 環境省のガイドラインに沿った猫の防災対策を知りたい
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災害避難時に必須の持ち物
災害が起こって避難する時に、最低限これだけあれば大丈夫な持ち物をリストアップしました。
- キャリーケース
- ご飯と水
- 食器
- トイレ
- ペットシーツ
- ゴミ袋
- 薬(持病などがある場合)
- ポータブルケージ
キャリーケース
避難所へ移動する際に、絶対に必要なものがキャリーケースです。
車の移動ならキャリーケースでいいですが、徒歩移動の場合は重くて手もふさがってしまうので、リュックタイプのキャリーバッグがおすすめです。
この時、キャリーの扉が開いてしまうと脱走してしまうので気をつけましょう。
脱走防止のリードがある場合はキャリー内につないでおくと、万一扉が開いてしまっても安心です。
ご飯と水
ご飯と水は、少なくとも5日分用意しましょう。
できれば、7日分あると安心です。
大きな災害でライフラインが絶たれてしまった場合、人間は3日もあれば救援物資など用意されますが、ペットはそれ以上かかる可能性が高いです。
東日本大震災での事例
震災初期にはペット用の救援物資を運ぶ車両が緊急車両として認められず、ガソリン不足も加わり救援物資がすぐに届かなかったという報告もある。
引用元:環境省
わが家で愛用中のGRANDS(グランツ)キャットフードは、500gの小袋包装(約10日分)なので、災害避難時にも便利です。
クー
無添加グレインフリーで美味しいから僕も大好き!
食器
ご飯と水を入れられる、割れる可能性の低いシリコンやプラスチック製のお皿を最低2枚用意しましょう。
携帯に便利な折り畳み式のシリコン製のものが便利です。
トイレ
トイレは、コンパクトに折りたたんで持ち運びできるものが便利です。
トイレ砂は車移動なら持っていけますが、徒歩の場合は重いので、ペットシーツや新聞紙を裂いたものを敷き詰めて代用することもできます。
ペットシーツ
キャリーバッグやトイレに敷いたり便利に使えます。
ゴミ袋
主に排泄物やペットシーツの処理に使います。
他の方への配慮として、消臭機能のついたゴミ袋を用意しておくと安心です。
薬(持病などがある場合)
ポータブルケージ
避難所で過ごす際に、キャリーバッグでは狭くてかなりのストレスになります。
折りたためてコンパクトになるポータブルケージなら、持ち運びもしやすく広さも確保できるので、猫も快適に過ごせます。
災害避難時にあると便利・役立つ物
- 脱走防止のリード・ハーネス
- 迷子札つき首輪
- タオルや毛布
- 猫の情報カード
- 猫ちゃんの写真
脱走防止のリード・ハーネス
避難時や避難生活でこわいのが、キャリーやケージを開けた時や予期せず壊れてしまった場合の脱走です。
リードやハーネスをつけた上で、キャリーバッグやペットケージにつないでおけば、万が一の飛び出しや脱走を防げます。
迷子札つき首輪
タオルや毛布
猫の情報カード
猫の写真
万が一脱走してしまった時など、探す時に猫ちゃんの写真があれば何かと役立ちます。
顔や、模様や毛色など、身体的特徴のわかりやすい写真を用意しましょう。
日ごろから災害に備えておくこと
ここまで、災害時の持ち物に対する備えを紹介してきました。
ただ、物をそろえているだけではいざ災害が起きた時に困ったことが起きたりどう動いていいか分からなくなってしまいます。
ここでは、日ごろから災害に備えて飼い主が備えておくべきことをご紹介します。
環境省では、飼い主が災害に備えておくべきことを以下のように記載しています。
★飼い主が備えておくべきこと
・普段の暮らしの中での防災対策
・ペットのしつけと健康管理
・ペットが迷子にならないための対策(マイクロチップ等による所有者明示)
・ペット用の避難用品や備蓄品の確保
・避難所や避難ルートの確認等
・災害時の心がまえ
引用元:環境省
普段の暮らしの中での防災対策
特に地震の時は、家具が倒れたり物が散乱したりして危険です。
これから家具を買うなら背の高い家具は買わない。すでに背の高い家具がある場合は、転倒防止対策をしておきましょう。
また、避難時に通路がふさがってしまうことのないよう普段からこまめに片付けをしましょう。
ペットのしつけと健康管理
- トイレのしつけ
- 予防接種をおこなう
- ノミ・ダニなどの寄生虫駆除
- 避妊・去勢手術をおこなう
- 人やほかの動物を怖がらない
トイレのしつけに関しては、イエネコちゃんならほぼクリアしているでしょう。
予防接種は年に1回定期的に受けることが大切です。
ノミ・ダニなどの寄生虫駆除や予防に関しては、特に外に出る機会のある猫ちゃんは積極的に行いましょう。
避妊・去勢手術は、繁殖予定のない場合は行っておきましょう。
災害時に脱走した場合の望まない妊娠などを防いでくれます。また、繁殖予定がないのに避妊・去勢手術をしないでいると猫ちゃんの健康をそこねたりストレスを与えることになってしまいます。
人やほかの動物を怖がらない。ということについては、猫ちゃんの性格もあるのでなかなか難しいところです。
家に人を招くなど家族以外と触れ合う機会を無理のない程度につくってあげると良いでしょう。
ペットが迷子にならないための対策
災害時は混乱のなか、猫とはぐれてしまったり脱走してしまったりすることも予想されます。
災害時のあると便利・役立つもので、リード・ハーネス、迷子札つき首輪、猫の情報カードを紹介しましたが、マイクロチップも対策として非常に有効です。
マイクロチップの装着は、2022年6月に義務化されました。
すでに飼っているペットに関しては努力義務となっていますが、万が一の脱走にそなえて装着しておくとより安心です。
マイクロチップ装着は、動物病院で行えます。
費用は動物病院により異なりますが、だいたい数千円で施術してもらえます。
わが家のクーも、予防接種時にマイクロチップも装着してもらいました。
料金は3,000円でした。
ペット用の避難用品や備蓄品の確保
猫ちゃん用の避難用品については先にくわしく紹介しているので、そちらをご参照ください。
ご飯と水は、避難時の持ち物として7日分あると安心です。と紹介しましたが、家での備蓄は最低1ヵ月分は余裕をもっておくと良いです。トイレに関しても同様です。
避難所や避難ルートの確認や心がまえ
いざ避難となっても迷いなく動くために、日ごろから避難所の確認と避難ルートをきちんと把握しておきましょう。
実際に避難場所へさまざまなルートで歩いてみたり、猫を連れて行った時の過ごし方など頭の中だけでもシミュレーションしておくことが大事です。
ペットに対する受け入れ方法も避難所によって異なりますので、あらかじめ調べておきましょう。
環境省でも避難訓練でのチェックポイントがまとめられていますので、下記に転載しておきます。
避難訓練でのチェックポイント
・避難所までの所要時間
・ガラスの破損や看板落下などの危険な場所
・通行できないときの迂回路
・避難所でのペットの反応や行動
・避難所での動物が苦手な人への配慮
・避難所での飼育環境の確認
引用元:環境省
災害は日ごろからの備えが大切
災害は、いつでも待ったなしで起こります。
安心して毎日を過ごすために、すぐ避難できる準備はもちろん、日ごろからあらゆるパターンを想定して被害が最小限になるよう備えておきましょう。
クー
災害への備えがまだの方、今のうちに揃えておこう!